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サクッとわかるビジネス教養 行動経済学

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書籍紹介

Q. 今すぐ1万円貰えるのと、1年後に2万円貰える
    どちらを選びますか?

皆さんはどちらを選ぶでしょうか?

この2つを比較した時、年利100%の後者を選択した方が合理的です。
しかし多くの人は前者を選択します。

『今』を重視する現状バイアスが原因で、そう選んでいるのです。

このように意識無意識に限らず、人は非合理的な行動をします。
それを行動経済学と呼びます。

行動経済学=心理学+経済学

行動経済学とは心理学と経済学のハイブリッドです。
人は日常で多くの場面で合理的な判断ができるのに、非合理的な行動をします。

今回紹介する書籍『サクッとわかるビジネス教養 行動経済学』は日常のあらゆる場面で、人が非合理的な判断をしている理由を解説してくれます。

これを読めば正しい選択、正しい判断、時には人から欲しい回答の貰い方まで書かれています。
今回は特に使用頻度が高く、強力なテクニックを3つご紹介します。

・ビジネスの場で活用したい人
・説得に自信がない人
・情報に左右されたくない人
この記事を書いた人✍️

『自由気ままに』書籍紹介、仕事術など投稿してます。
最近は育児ネタも投稿してます。

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【ビジネスで使える】 フレーミング効果とアンカリング効果

前提として、人は文脈や状況に固執します。
そこでフレーミング効果が非常に強力です。

フレーミング効果

同じ事柄にもかかわらず、伝え方を変えることで、受け手の捉え方を変えること

ex)
A:満足度90%
B:10人に1人不満

この場合、Aの印象が良く、Bの印象が悪いのは明白ですね。
コミュニケーションが重要なビジネスの世界では、伝え方1つで受け手の捉え方はひっくり返ります。

危機的状況である
→特定の分野に対して、熟考の余地あり

約80%の賛成がある
→1000人中800人から賛成がある

 

またフレーミング効果の1つにアンカリング効果があります。

アンカリング効果

提示された数値や情報がアンカー(錨)となって、影響を与えること

ex)
10万円のTVが今なら7万円!

ECサイトや通販でこのキャッチコピーを見ない日はないでしょう。
商売の世界以外でも使えるシチュエーションはあります。

(AとBとCの仕事をお願いしたいけど、最初は)
Aだけ仕事を任せる
(前の会議で15分遅れそうだが)
30分遅れると伝え、想定通りの参加で急いだ感をアピール

【相手を説得する時に使える】 リスク回避的と確率加重関数

Q. 絶対に100万円貰えるのと、50%で200万貰える
    どちらを選びますか?

冒頭の質問と似て非なる この質問。
お察しの通り、多くの人は前者を選びます。

これはリスク回避的が働いているからです。

リスク回避的

同じ期待値でも、確実性の高い選択をすること

この質問では100万円が絶対貰えるから前者を選んだのではなく、50%で何も貰えないリスクを避けた結果になります。

人は得よりも損を重く感じるのです。
つまり人は低い確率を過大評価します。
損得の認識と確率の相関関係を確率加重関数で表すことが出来ます。

確率加重関数

低い確率の事象では過大評価し、高い確率の事象は過小評価する

プロスペクト理論とは?【利益よりも損失を過大評価する心理】|セーシンBLOG

要するに約35%の確率の事象で、自分の認識と周囲の認識が一致するという事です。

ではこれが説得にどう利用できるか?

AかBの2択で悩んでいる相手に、自分がAを選んで欲しい時
Bのネガティブな情報を多く言う
意見が対立した時
自分の提案の確実なメリットをプッシュする

【振り回されてない?】 同調効果と損失回避

『赤信号 みんなで渡れば 怖くない』
これほど同調効果を表現したキャッチコピーはありません。

同調効果

大多数と同じ行動を取ることで安心を得る

ハロウィンの盛り上がりや、SNSの投げ銭も その例です。
小学校時代から『人と違う事をするな』と教えられる日本は特に、多様性がもてはやされる昨今でも、この効果は根深いでしょう。

 

『地震により深刻な被害が続いてます』
『本日のコロナ感染者は全国で〇〇人です』
『戦争により情勢が不安定です』

ニュースで毎日同じ事を言うのは損失回避性が理由です。

損失回避性

得より損を2.25倍強く感じるため、損を回避する傾向のこと

上記のような煽りの多くは視聴者に対して無関係なことが多いでしょう。
企業も消費者の恐怖心を煽って、商品の販売に繋げることが目的です。

同調効果も損失回避性も、自分にとって必要な行動か、正しい選択か。
判断を下す前に冷静になって考えましょう。

参考書籍紹介

選択の科学
シーナ・アイエンガー

行動経済学=心理学+経済学
その根幹には『選択』が伴っています。
選択によって未来は変えられると論じた『選択の科学』も併せて紹介します。

 

 

 

 

まとめ

フレーミング効果
同じ事柄にもかかわらず、伝え方を変えることで、受け手の捉え方を変えること
アンカリング効果
提示された数値や情報がアンカー(錨)となって、影響を与えること
リスク回避的
同じ期待値でも、確実性の高い選択をすること
確率加重関数
低い確率の事象では過大評価し、高い確率の事象は過小評価する
同調効果
大多数と同じ行動を取ることで安心を得る
損失回避性
得より損を2.25倍強く感じるため、損を回避する傾向のこと

いかがだったでしょうか。

行動経済学は大学の講義やメーカーに限った内容に思われがちですが、その本質は生活する上での根幹になっています。
企業が消費者に何を買わせたいか、TVが視聴者にどう感じてほしいか。

分かっていても踊らされているケースは珍しくありません。
何か購入をする時、見聞きして判断を下す時。
冷静に合理的に考えて、自分に必要なことが何なのか。

情報過多な現代に生きる上で行動経済学は必須スキルと言えるでしょう。

この記事を書いた人✍️

『自由気ままに』書籍紹介、仕事術など投稿してます。
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