自分で納得いく答えを持てない
自分の行動に自信が持てない
社会人をやっている皆さんはこのように思い悩んだことはありませんか?
その悩みを数学的に解決してくれる本が今回紹介する『数学的思考トレーニング』です。
以下の3ステップ(定義・分析・体系化)
5単元(定義・分解・比較・構造化・モデル化)で紹介します。
『人生とは何なのか』
『恋愛とは何なのか』
そしてこんな答えのない問いに夜中ベッドの中で思い老けたことはありませんか?
本書の結論はこの答えのない問いに答える考える力が目的となっています。
ではその数学的思考の正体を数学的に表現します。
数学的思考=定義×分析×体系化
=定義×(分解+比較)×(構造化+モデル化)
※数字アレルギーの方、どうか最後までお付き合いください。
これは数学の公式を利用して問題解決を紹介する本では決してありません。
・数学が嫌い
・『数学が得意な人の頭どうなってんの』って人
定義
共通の認識を持つこと
「〇〇とは××である」
これが定義するという考え方です。
数学でも新しい分野を勉強するとき、必ずここから考えます。
そして日常生活でも我々は無意識にこの考え方をしています。
『女子会とは××である』
これをどう定義しますか?
複数人の、女性のみで、飲食をしながら、数時間、情報交換や交流をするもの
と定義できますね。
下線のどこか一部が欠けるだけで、それは女子会とは言い難いですよね。
定義するとは共通の認識を持つことです。
そして定義することとは根本から考え直したい時の思考法でもあります。
『休日とは××である』
これを以下のように定義した場合どう対処しますか?
昼過ぎに目が覚め、SNSを漫然と眺め、YouTubeやTikTokを日がな一日を視聴する日
夕方になって誰もが後悔する過ごし方でしょう。
この無駄な休日の過ごし方を抜本的に変えたければ、休日の定義を変えればいいのです。
前日にやりたいことを決め、午前中に目覚め、やることをこなす日
やりたいことは何でも良いですが、やることを明確化することに意味があります。
このように人生を変えたければ定義を変えることです。
分析の定義
問題解決を目的とし、考える対象を明確化すること
分解
どこに課題があるかを見つけること
売上=客単価×購入客数
=客単価×広告接触者数×来客率×購入率
よくある売上データを漏れなくダブりなく分解すればこのように表記できます。
しかし上記のような定量的データだけでなく、別の例で定性的データも(できるだけ漏れなくダブりなく)分解してみましょう。
ex)あなたの好きな人を分解しなさい。
ホラー的な意味合いではなく、その人がどのように構成されているかです。
好きな人=外見×内面
=(顔×スタイル)×(仕事の姿勢×プライベート)
={(目の形×髪型)×(細身×色白)}×{(情熱×誠実)×(抜けている×陽気)}
その人の何が好きか、何を直して欲しいかが明確になりますね。
比較
複数の物事を正しく判断すること
・去年の売上=客単価×購入客数
=客単価×広告接触者数×来客率×購入率
・今年の売上=客単価×購入客数
=客単価×広告接触者数×来客率×購入率
定量的なデータであれば何が低下したから、どこに注力すれば良いというのは一目瞭然ですね。
では定性的なデータではどうか。
ex)上司であるあなたはどちらに次の仕事を任せればいいか。
・Aさん=今の仕事量×スピード感×コミュ力
・Bさん=今の仕事量×スピード感×コミュ力
これをスコア化すれば、どちらに仕事を任せればいいか、今後両者にとってどんな仕事が適任か判断できますね。
体系化の定義
物事を説明できる状態に昇華すること
構造化
異なる物事の組み合わせ方の共通点を見つけること
ある物事に関する情報を、一見無関係な物事の似ている点へ紐づける考え方です。
難しい横文字を使えばアナロジー(類推)と言います。
説明だけでは難しいので例文を紹介します。
「恋と炭は似ている。異なる者同士がくっつき燃え上がる。いい風が吹けばより燃え上がる。」
恋=(男+女)×逆境
炭=(木+火)×風
表面的な構造の把握だけでなく
その二つがどのように紐づけられるかに着目できなければ構造化は成り立ちません。
他にも以下の構造もアナロジーで新たな価値観が生まれます。
離婚=婚約ー解除
退職=雇用契約ー解除
転職であれば今までの労を労われ、次の就職先への門出を祝われます。定年も同様でしょう。
しかし離婚は同じ契約解除でもネガティブに思われます。
アナロジーで同じであるため、離婚ももっとポジティブに捉えても良いかもしれませんね。
モデル化
特定の事象に対して複数の要素を組み合わせた関係式で表現したもの
『関係式』という文字で嫌悪感を抱かないでください。
四則演算(+ー×÷)を知ってるだけで十分理解できます。
モデル化を以下の問で表現します。
優秀な教師とはどんな人物か?
A=その学問に秀でている
B=人を引き付ける魅力
C=楽しく学べる環境作り
D=不安を取り除く
E=生徒の強みを引き出す
優秀な教師=A+B+3C+2D+2E
5者の精神で知られるものです。
そこに私なりに重要度が高いと判断したものに係数を付けました。
もちろんあなたなりの定義で優秀な教師をモデル化して結構です。
まとめ
共通の認識を持つこと
問題解決を目的とし、考える対象を明確化すること
分解
どこに課題があるかを見つけること
比較
複数の物事を正しく判断すること
物事を説明できる状態に昇華すること
構造化
異なる物事の組み合わせ方の共通点を見つけること
モデル化
特定の事象に対して複数の要素を組み合わせた関係式で表現したもの
冒頭にも述べた通り、この本の最終目的は答えのない問いに答えることです。
その手段として以下の公式があります。
数学的思考=定義×分析×体系化
=定義×(分解+比較)×(構造化+モデル化)
夜ベッドの中でモヤモヤと考えてしまう哲学的な答えのない問いに数学的思考で挑んでみてください。
1ヶ月継続すれば思考力は劇的に飛躍するでしょう。
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